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心温かい 信頼の医療

良質・適切・安全な医療の提供をいたします

後縦靱帯骨化症

後縦靱帯骨化症を恐れないために

病院長:田中 靖久
病院長: 田 中 靖 久

昔ほどでは無いにしても、医者は横柄なものが多い。「私は風邪かも知れません」と述べてくれた患者に、「お前に何が分かる!見立て(診断)は、医者の俺が行うのだから、余計なことは言うな!」と怒鳴る先生が今もあちこちに居るであろう。それでなくても医者は怖い存在である。自分の命や生活が、その先生の判断と言葉に左右されてしまう。専門的知識がある筈の医者当人ですら、立場が変われば同じこと。筆者自身が患者と成った時、一般の方と全く同じ心境に陥っていた経験を思い出す。

そんな気配の医者に「あなたは難病に罹患している」と告げられれば、患者の苦しみや怖れは否応が無しに増してしまうだろう。「後縦」とは。「靱帯」や「骨化」とは。「難病」となれば死に至るものなのか。見知らぬ漢字の集まる病名に、不安は一気に増幅される。しかし、それらの意味を丁寧に分かりやすく教えて貰えば、そしてそれらの実体がしっかりと理解できれば、患者は少なくとも不必要な心配から解放される。戦うべき敵の正体が分かれば、適切な対策への覚悟も得やすく成ろう。

「後縦靱帯骨化」を怖れずに、正しく理解して貰うために、「友の会」からの要請を受け、2006年から、これまで9回の講演を務めさせて頂いた。医者が、医学的知識の全く無いあるいは医学を学んだことの無い方に、病気の内容を教えるのは必ずしも容易でない。「分かり易く」と心がけていても、実際に説明に用いている言葉は患者が聞いたことのない医学用語であるという冗談のような話は、これまでも現在も、診察室から日常的に聞こえて来る現実のものである。偉そうに書いている筆者自身も、実は講演で、同じように独りよがりな説明に終始していた懸念がある。

「友の会」の講演会では、聴講者との質疑応答の時間が設けられている。質問への回答の課程で、拙い講演を補えることが可能な貴重な時間である。事務局の献身的なご努力で、その質疑応答集をまとめて発行して下さるという。筆者の横柄さが垣間見られないこと、そして少しでも患者の不安の解消に役立つことを祈るばかりである。(H26.2)

後縦靱帯骨化症友の会 会報 別冊/質疑応答集 掲載文抜粋

お問い合わせ

〒990-8510 山形市和合町3-2-5

東北中央病院 整形外科外来 または地域医療連携室

TEL 023-623-5111